実は耳鼻咽喉科の専門領域 風邪

風邪かな?と思ったら
まず耳鼻咽喉科へ

最も身近な病気といっても過言ではない「風邪」。“寝れば治る”とつい油断して重症になったという方もいるかもしれません。もちろん、軽症の間は、しっかり睡眠と栄養を取り、身体の免疫力を高めることで治ります。

しかし、症状が強い場合はぜひ「耳鼻咽喉科」へご来院してください。風邪は「内科」や「小児科」ではなく、耳鼻咽喉科が専門医である理由をご説明します。

わかりやすい医療を
目指して

point 見える医療

当院では、感染症を完全理解していただくためのリーフレットを使い、治療後もスタッフより注意点など説明させていただいています。

そもそも風邪とは?

一般的に風邪とは、ウイルスや細菌が体内に入り、それを体外に出そうとする働きから、鼻水、鼻づまり、のどの痛みや咳、痰などが生じる状態。高熱が出ることもありますが、1週間から10日で改善することがほとんどです。

これが長引くと、弱った体に細菌が襲いかかり、鼻やのどに重い症状が現れます。もちろん、風邪の症状が出て数日以内でも、気管支炎、副鼻腔炎などの細菌感染が起こっていることがしばしばあります。

耳鼻咽喉科は
風邪の専門医

風邪の受診の目安は?

ひとつの目安は鼻水や痰の色。透明だったものが、黄色や緑色っぽい、濁った色に変わってきたら要注意です。さらに、咳が持続したり、のどの痛みが強くなってきたら受診をおすすめします。

上記のような症状が見られ、「病院にかかろう」と思った際、どの科を受診されるでしょうか。「内科」あるいは「小児科」と考える人も多いでしょう。しかし、ウイルス、細菌の入り口は、のど(口)、鼻がほとんど。つまりすべてが「耳鼻咽喉科の専門領域」といえます。

内科は「内蔵の病気」を、小児科は「子どもの病気全般」を診察するところと考えると、風邪に関する専門医は「耳鼻咽喉科」と言えるでしょう。風邪かなと思って病院を受診しても、ウイルス性の風邪よりも重篤な病気が起こっていることがあり、その病気を的確に診断し治療できるのが耳鼻咽喉科です。重篤な病気のサインを逃さないためにも、「風邪=耳鼻咽喉科」とお考えください。

耳鼻咽喉科
専門機器での検査・治療

耳鼻咽喉科では、鼻の粘膜の腫れやのどの奥をファイバースコープなどで「見る」ことができ、どんな状態かを目で見て確認することができます。また、鼻やのどの奥の分泌物を吸い取る器械や、腫れを和らげる薬を噴霧する処置、炎症を抑えるネブライザー治療などは耳鼻咽喉科以外では行う事ができません。

風邪のウイルスによる症状も耳鼻咽喉科で処方する薬で軽減する事ができ、耳鼻咽喉科の方が早く治る可能性が高いと言えるのです。

ネブライザー
最新型内視鏡

風邪の時の
家庭での過ごし方

風邪のウイルスは乾燥する冬に増殖しやすいのですが、家庭では、室温を22℃前後、湿度を50〜60%に保ち乾燥を防ぐと、ウイルスの増殖を抑えることができると言われています。

同じことが体内でも言え、鼻・のどの乾燥は風邪の原因となります。こまめに水分を摂り、マスクをしてのどの乾燥を防ぎましょう。食事は無理に摂る必要はありませんが、水分はこまめに摂るようにします。水、お茶、スポーツドリンクのほか、スープなどでも構いません。

発熱は、体温を上げ、ウイルスを増殖させないための、体の防衛反応です。熱を上げることにより、ウイルスと闘っている状況なので、解熱剤を病院で処方された場合でも、高熱が続き、ぐったりして食事もできないような状況の場合に使いましょう。

point

風邪とあなどっていたら、大きな病気につながった…というのは耳鼻咽喉科の患者さまでよく見られる傾向です。風邪かと思ったら、まずは耳鼻咽喉科を受診し、早期診断、治療を行うことをおすすめします。