原因の特定と適切な治療を 口臭症

原因を探り、適切な治療を行います

特殊な病気ではなく、誰にでもある「口臭」。しかし、強い口臭の場合は他人に不快感を与えることも。原因を把握し、原因に合わせた治療が必要です。

原因もさまざま。
口臭の理由

口臭の原因としては、健康的なのに一時的に出るもの、口腔内のトラブルによるもの、身体内の疾患によるもの、精神的なものが挙げられます。

健康的なのに口臭が気になる「生理的口臭」としては、一時的な唾液分泌量の低下によるもので、例えば起床時や緊張時、運動時や空腹時に口が臭くなることを指します。また、ニンニクなどのにおいがするものを食べたために息が臭くなることもあります。

口腔内トラブルあるいは疾患によるものとしては、歯周病などの歯の病気、あるいは扁桃腺炎、咽頭炎、副鼻腔炎などの耳鼻咽喉科疾患のもの、気管支拡張症や糖尿病といった身体の疾患を理由とするものなど。

さらに、必要以上に「自分が口臭がきつい」と思い込んでしまうことも口臭の原因になります。精神的ストレスから唾液の量が減少することで起こります。

普段の行動でできる
口臭対策

舌ブラシ

舌の表面に沈着している、苔のような、白っぽい物質(舌苔(ぜったい))が口臭の原因となりますので、舌苔を除去すると口臭対策となります。歯ブラシを使うと舌の表面が傷つくため、専用の「舌ブラシ」を使うか、濡らしたガーゼを指に巻いて舌を拭いてもよいでしょう。

また、胃腸の内臓疾患などが原因のこともあります。暴飲暴食、過度の飲酒は避け、規則正しい生活を心掛けます。

診察はお気軽に

口臭検査

実際に口臭がきついかどうかは自分では分かりません。また、親しい人であっても、なかなか言い出せないものです。

病院では測定値によって、数値で口臭を測ることができます。第三者である医師に相談することで安心感を得られる部分もあります。一人で悩まずに、ぜひ一度ご来院ください。

できるだけ正しく口臭の状態を確かめたいため、初診の前日は飲酒やにおいの強い食品を避けてください。また当日は、起床後の歯磨きや洗口剤などを使わず、飲食を控えたうえで、午前中に受診をしましょう(必ず事前の電話相談をお願いいたします)。測定時にできるだけ高い値を見つけることで、正しい口臭測定ができます。

使用する主な機器

  • 口臭測定器

    口臭の原因となる主な口腔内ガス(硫化水素、メチルメルカプタン)を高感度に分析します。自費にて500円の費用がかかります。

  • 最新型内視鏡

    耳鼻咽喉科で使う内視鏡は、胃カメラのような不快感はほとんどありません。事前の準備もいらず、1分程度で耳・鼻・のどの検査ができます。

よくある質問

予約は必要でしょうか?

事前のご予約が必要です。必ず事前の電話相談をお願いいたします。

口臭外来初診当日の注意点などはありますか?

朝の起床時の口臭は高く、その後の飲食で臭い成分が流されて低下してしまいます。初診当日は起床後の歯磨きや洗口剤の使用などせず 飲食も控え、できれば午前中に受診してください。午後になる場合は事前に受診されることをお電話でお知らせいただくと助かります。

受診前日の夜は飲酒およびニンニクなどの臭いの強いものの飲食は控えて下さい。測定時になるべく高い値をみつけなければ、口臭測定の意味は失われてしまいますので、正確な口臭測定を行うためにもお守りくださいますようお願いいたします。

診療内容について教えてください。

まず、専門機器を使用した口臭測定を行い、悪臭成分の濃度を明らかにします。検査の結果、悪臭濃度が高い場合には、原因があります。特に口の中の不潔や歯周病が多く、ドライマウス、鼻・喉の病気なども原因となります。このような発生原因について検査を行い、原因を見つけ、それぞれの方に応じた口臭の治療を行っております。

舌の掃除をしたら口臭予防できますか?

舌の表面に沈着している苔状の物質(舌苔)があります。これを口の中の細菌が分解して悪臭成分を作ります。ですから、口臭除去には舌の清掃が効果的です。歯ブラシなどを使うと舌の表面が傷ついてしまうので、舌ブラシと呼ばれる専用の器具を使用するか、濡らしたガーゼを指に巻いて使用しても結構です。

胃が悪いと口臭の原因になりますか?

口臭の原因は、胃や腸の内臓疾患や呼吸器系疾患などの全身疾患によるものもあります。消化器疾患の場合、様々な原因で口臭が発生します。体の健康は、口の中の健康です。暴飲暴食や、不規則な生活による消化器疾患かもしれないと思い当たる方には生活改善の指導もいたしております。